中国経済の回復力と活力を体感できる四つのデータ
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【5月8日 Peopleʼs Daily】データは経済発展を観察するための重要な視角だ。異なる分野の4セットの新しいデータを通して、中国経済の回復力と活力を実感してみよう。
■5670万7000戸 - 民間企業数から見る経済活力
民間企業経済は国民経済を構成する重要な一部だ。
国家市場監督管理総局が発表した最新のデータによると、今年1月末の時点で、民間企業の数は5670万7000社に達した。2012年の1085万7000社から今年は5600万社の大台を突破するレベルまで、民間企業の数は10年余りで4.2倍に増加した。
特に目を引くデータとして、中国の高度新技術企業のうち、民間企業の数が12年の2万8000社から現在では42万社を超えるまでに増加し、その比率は62.4ペーセントから92%を超すまでに拡大した。
中国企業財務管理協会(EFMAC)の張連起(Zhang Lianqi)会長は「長年民間企業を研究してきたが、最も強く感じるのは、民間企業は絶えず変革とアップグレードを繰り返し、産業チェーンのローエンドからミドル・ハイエンドへと移行し続けていることだ」と感想を述べている。
■900万 - 標準サーバーラックの数から見る開発の可能性
コンピューティングパワーは、デジタル経済のあらゆる分野を強化する新たな生産力だ。
工業・情報化部のデータによれば、現在、中国国内で稼働中のコンピューティングセンターの標準サーバーラック(高さ42U、約1.87メートル)の数は900万台を超えている。
中国電子情報産業発展研究院の張立(Zhang Li)院長は「ラックの数が増えれば増えるほど、コンピューティング能力は向上し、強力になる」と強調する。
中国のコンピューティングパワーセンターの58.3%は、「国家基幹通信ネットワーク」に接続されており、中国の65%の省や都市では、5ミリ秒(0.005秒)以内に「コンピューティングデータクラスター」にアクセスできる。
現在、中国のコンピューティングパワーの合計規模は280エクサフロップス(EFLOPS)に達しており、世界でもトップクラスだ。
900万台のラック数は、コンピューティングパワーサービスが加速し、中国のあらゆる産業の膨大な企業が強化されていることの証でもある。
最近では、テクノロジー企業から政府部門まで、自動車メーカーから携帯電話メーカーまで、多くの企業やプラットフォームが「DeepSeek」へのフルアクセスを発表しており、あらゆる産業分野で「人工知能+」の応用が加速している。
現在、中国では、産業、教育、医療、エネルギーなど、様々な分野で1万3000件以上のコンピューティングパワー応用プロジェクトが進行中と報告されている。
■475.6万件 - 特許件数に見るイノベーションの実力
特許は、その国のイノベーション能力を示す重要な指標だ。
中国国家知識産権局のデータによると、24年の中国の発明特許の付与件数は104万5000件に達し、前年比で13.5%増加した。24年末までに、中国の有効な発明特許件数は475万6000件に達し、世界で初めて400万件を突破した国となった。
黒々とした石炭が、家電の外装や衣料用の布地、自動車のタイヤへと姿を変える――、中国科学院大連化学物理研究所の劉中民(Liu Zhongmin)所長に託された「メタノールからオレフィンを製造する技術」は、中国の研究者たちが長年夢見た「石炭で石油を代替する」というイノベーション技術であった。
数世代にわたる研究者たちの40年近い研究の結果、現在この技術を用いた20の産業設備が稼働を開始し、年産能力は1300万トンを超えている。
急速に増加する価値の高い特許の数々は、中国の新興産業や未来型産業に力を与えている。
中国の価値の高い発明特許は24年末までに、197万8000件に達し、前年比18.8%増となった。また戦略的新興産業に属する有効な発明特許は134万9000件に達し、前年比15.7%増となっている。
同済大学(Tongji University)上海国際知識産権学院の単暁光(Shan Xiaoguang)教授は「中国はすでに名実ともに『知的財産権大国』であり、次のステップは知的財産権の実際の産業への応用と利用を拡大し、知的財産権を新たな生産力と緊密に統合することだ」と述べている。
■3.8% - エネルギー消費データに見るグリーン発展への決意
グリーン発展は、高品質な発展の基礎である。
国家統計局の初期的な推計によると、原材料のエネルギー消費量と非化石エネルギー消費量を除いた24年の「GDP1万元あたりのエネルギー消費量」は、前年比で3.8%減少した。
より長い時間軸で見てみると、13年から23年までの期間、中国は平均年間エネルギー消費量の伸び率3.3%で、平均年間経済成長率6.1%を支えており、グリーンで低炭素な発展において歴史的な成果を達成した。
世界最大かつ最も完全な新エネルギー産業チェーンが構築され、中国の電力網に接続された風力発電と陽光発電の設備容量は初めて14億キロワットを超え、24年には全国の地方市級以上の都市におけるPM2.5の平均濃度が5年連続で基準値を満たし、全国の優良水質断面(測定地点における優良水質レベル)の割合が初めて90%を超え、森林被覆率が25%を超えている。
清華大学(Tsinghua University)環境学院の陳呂軍(Chen Lujun)教授は「環境関連の指標は、資源と環境の制約が強まる中、中国が炭素排出量削減、汚染削減、グリーン発展の拡大と成長の促進に向けた取り組みを続けてきたことを示している。中国は炭素排出量のピークアウトとカーボンニュートラルを積極的に着実に推進し、『美しい中国』の建設で顕著な成果を上げ、高品質な発展に向けてのグリーンな基盤がさらに強化された」と強調している。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews