【5月4日 Peopleʼs Daily】湖南省(Hunan)長沙市(Changsha)の「隆平(Longping)水稲博物館」には、マダガスカルの2万アリアリの紙幣が展示されている。そこにはハイブリッド米の写真が印刷されている。これは、2022年にマダガスカル駐中国大使・ジャン=ルイ・ロビンソン(Jean Louis Robinson)氏からの特別な贈り物だ。

 水稲はマダガスカルの主要な農作物だが、種子の品質、植え付け技術、インフラ問題などの要因で、かつては食糧自給が出来ていなかった。

長沙に拠点を置く種子卸販売・ハイブリッド水稲の生産に携わる「袁氏種業高科技(YUANS SEED)」が運営している「マダガスカル・ハイブリッド米実証センター」は、湖南省農業科学院の対外援助プロジェクト「マダガスカルでの大規模なハイブリッド米栽培」のフォローアップとしての商業化運営を引き継いだものだ。

 同社の万覚鳴(Wan Jueming)常務副総経理の話によると、同社はマダガスカルでハイブリッド米の種子生産・品種改良、栽培、加工、販売までの産業チェーン全体を現地化している。同社は、ハイブリッド米の産業チェーン全体を独自に構築するため、ナイジェリアのカノ州に合弁の種子会社を設立した。またアンゴラのマランジェ州で、現地企業と協力して、1万ヘクタールの「ハイブリッド米総合開発産業園」を建設中だ。

 同社は現在アフリカで、累計8万ヘクタールのハイブリッド米の栽培を進めている。

 ハイブリッド米の普及の過程で、同社はマダガスカルの羊肉が高品質で低価格であることを発見した。そして2024年9月、マダガスカル産羊肉の第一陣が湖南省に到着し、中国がアフリカから羊肉を輸入した初事例となった。

 また総合ハイテク農業企業「袁隆平高農業科技(LongPing)」は、アフリカ農業の発展のため信頼性の高い技術サポートを提供している。同社は、農業技術プロジェクトにおけるアフリカとの協力関係を継続的に拡大し、アフリカとの産業協力モデルを創設することで、中国とアフリカの農業貿易と投資に新しい発展チャンスを生み出している。

 現在、同社はケニアやタンザニアなどアフリカの53か国に対して200回以上の農業技術トレーニングを提供しており、7000人を超える農業管理者や技術者を育成している。

 同社の「国際訓練学院」の翁永(Weng Yong)副院長は「優良な種子を選び、苗を育て、優れた農法を指導することによってのみ、アフリカ諸国に強力で耐力のある農業システムが構築できる」と信じている。

 技術的な支援は協力関係の基盤を強固にし、制度化されたプラットフォームの構築は中国とアフリカの経済貿易関係に持続的な活力を与える。

 南アフリカのワイン、ギニアの太鼓「ジャンベ」など、湖南省長沙市雨花区(Yuhua)の「中国・アフリカ経済貿易博覧会」の常設展示ホールに入ると、アフリカの魅力的な物品の数々に目を奪われる。この博覧会は、湖南省ですでに3回にわたって成功裏に開催されてきた。

 中国(湖南)自由貿易試験区長沙片区の雨花ブロックでは、この博覧会の常設展示ホールなどのプラットフォームを活用し、中国とアフリカの経済貿易交流を深めている。アフリカ53か国の宣伝と商品販売を全面的に展開し、「アフリカブランド倉庫プロジェクト」を実施し、24年にはキャッサバ、パイナップル、アボカドなどのアフリカの農産物や食品の販売を開始した。

 また、湖南省湘江新区(Xiangjiang)では「中国・アフリカ青年イノベーション創業基地」も立ち上がった。これは、中国とアフリカの商業協会や若手起業家たちにオフィススペースを提供し、不動産、ビジネス支援、リソースマッチングなどのワンストップ支援サービスを行い、若手起業家の成長と発展を支援する目的の基地だ。

 マリから来たコンテ(Conte)さんはこの基地の多くの受益者の一人だ。北京科技大学(University Of Science & Technology Beijing)を卒業したコンテさんは、23年6月にソーラーエネルギーで走るバイクのプロジェクトを携えてこの基地に移り、湖南省で起業家としての道を歩み始めた。

 コンテさんは「今、私は『マリ・プロジェクト・インキュベーションステーション』の責任者を務め、マリのゴマなどの物産の中国への輸出も成功させている」と自己紹介した。

 現在コンテさんは湖南省の新エネルギー技術企業と協力して、マリにおける太陽光発電システムプロジェクトを共同で推進し、現地の電力不足の緩和に取り組んでいる。「中国とアフリカの協力は、私たちの生活に現実的で歓迎すべき変化をもたらした」と話している。

 湖南省湘江新区の「対外科技交流センター」の李唯敏(Li Weimin)主任の話によると、同区の基地は50か国以上のアフリカ諸国の200以上の政府機関、商業協会、企業と連携し、タンザニア、エジプト、ナイジェリアなど8か国の「イノベーション創業プロジェクト・インキュベーションステーション」を立ち上げている。また、マリの「インキュベーションステーション」がドローン、太陽エネルギー製品、かつら、カバンなどの製品を輸出するのを支援し、エチオピア、ルワンダ、ケニアからのコーヒーやルワンダ乾燥唐辛子などの中国への輸入も続けている。

 今年6月には「第4回中国・アフリカ経済貿易博覧会」が長沙で開催される予定だ。

 ケニアの貿易・投資・工業部のレベッカ・ミヤノ(Rebecca Miano)部長は「経済貿易協力はアフリカと中国の相互利益とウィンウィン協力の基礎を固め、アフリカ諸国と中国がより競争力のある持続可能な未来に向かって前進する助けになる」と、自信を示している。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews