【5月2日 AFP】スペインの左派政権は1日、代理母によって国外で生まれた子どもの出生登録を禁止する法令を発表した。代理出産は、2006年の法律によってすでに国内では違法とされている。

新たな法令は、代理母によって国外で出産された子どもの出生を登録するには、申請者が自らとの生物学的つながりを証明するか、正式に養子縁組を行う必要があると定めている。

また外国で発行された証明書や裁判所命令は「いかなる状況でも」受理されないとしている。

スペイン最高裁は12月、子どもの利益は「代理出産を依頼した者の利益」ではなく、スペインの「価値観」によって判断されるべきだとする判決を下した。

2006年に制定された法律により、スペインでは有償・無償を問わず代理出産は違法とされているが、これまでは国外での代理出産で出生した子どもについて、外国の裁判所命令によって親権が認められた場合には、出生登録が許可されていた。

だが、後に2024年2月に採択された法律では、代理出産を「女性に対する暴力」の一形態と位置づけている。(c)AFP