【5月4日 CGTN Japanese】中国が独自に開発した初の潜水可能な高速無人艇「シロナガスクジラ(藍鯨)号」の建造が完了し、中国南部の広東省珠海市で28日、進水しました。

 シロナガスクジラ号は全長11メートル、排水量12トン、水上航行速度は30~40ノット、水上での航続距離は数百キロに達し、水深数十メートルの潜水と水中航行、長時間にわたる水中静止待機も可能です。また、強い台風など劣悪な気候条件にも対応し、複数の観測ロケットや各種センサー、小型無人機を搭載する能力を備えています。台風の接近前に水中に潜り風と波を避け、台風の中心が通過する際に観測ロケットや探査設備により、海洋気象データを測定することができます。

 シロナガスクジラ号は気象観測、水中地形の測量と作図、水中撮影、水中の水質サンプル採取、水中ケーブル・パイプラインの点検など多くのシーンに利用できるほか、さらに他の用途への拡張も可能とのことです。

 シロナガスクジラ号は進水後に、内部テスト、水中係留試験、埠頭(ふとう)試験、海上試験などが実施され、来年には運用が開始される見込みです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News