【5月1日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は4月30日、「政府効率化省(DOGE)」を事実上率いる実業家のイーロン・マスク氏に対し、好きなだけホワイトハウスで働き続けることも可能だが、自身の事業に戻りたいと考えていることも理解していると述べた。

電気自動車(EV)大手テスラの最高経営責任者(CEO)でもあるマスク氏は先月、DOGEの事実上の責任者の役割から身を引き、困難に見舞われているテスラの経営に注力すると発表した。

トランプ氏はホワイトハウスで開いた閣議でマスク氏に対し、「米国民の大多数は、あなたを心から尊敬し、高く評価している」と述べ、「好きなだけ(政権に)いてくれて構わない」が、テスラの経営に戻りたいかもしれないと付け加えた。

この閣議は、マスク氏がDOGEの事実上の責任者として出席する最後の閣議となる可能性もある。

世界一の大富豪であるマスク氏は、政治活動によって自身の富の源泉であるテスラのブランドイメージが損なわれるのを目にしてきた。

マスク氏がトランプ氏の顧問として実施した歳出削減への反発として、欧米ではテスラに対してショールームの破壊行為や不買運動が行われている。

トランプ氏はマスク氏に反発する人々に言及し、「あなたは本当に多くの犠牲を払ってきた。彼らはあなたをとても不当に扱った」と述べた。

これに対しマスク氏は「彼らは私の車を燃やしたがった。それは良くないことだ」と応じた。

マスク氏の側近でトランプ政権の一員でもあるデービッド・サックス氏は先週、マスク氏はDOGEを離れるわけではなく、役割を縮小するだけだと説明した。(c)AFP