フランス急進左派、カトリックの国ポーランドに中絶薬届ける
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【4月30日 AFP】フランスの急進左派政党「不屈のフランス(LFI)」の代表団が29日、ポーランドの首都ワルシャワの活動家に中絶薬と経口避妊薬約300錠を届け、連帯を示した。今後も送り続けるとしている。
ポーランドはカトリック教徒が大半を占め、カトリック教会が大きな影響力を持ち、人工妊娠中絶関連法は欧州で最も厳格。
ポーランドでは中絶がほぼ全面的に禁止されている。中絶ほう助は禁錮刑を科されるが、オンラインで注文した薬を使って自分で中絶した女性を罰する法律はない。
LFI国民議会議員団長を務めるマティルド・パノー氏はポーランド初の中絶センターを訪問した際、「私たちは妊娠中絶を希望する女性を支援するための物資を持ってきた。なぜなら、いかなる状況であろうと、女性の身体は国家や教会のものではなく、女性だけのものだからだ」とAFPに語った。
ポーランド政府は現在のところ、LFIの同国訪問についてコメントを出していない。
中絶センターは先月、非営利団体「アボーション・ドリーム・チーム」によってポーランド議会の真向かいに開設された。議員に圧力をかけるとともに、妊娠中絶を検討している女性に支援を受けられる場を提供している。
活動家のユスティナ・ビドリンスカ氏は、LFIの訪問について、「私たちへの政治的支援の表明だ。ポーランドの政治家からは得られない支援だ」と述べた。
現在のポーランドで、女性が病院で中絶を受けられるのは、性的暴行や近親相姦による妊娠の場合か、母体の命か健康に直接な脅威となる場合のみとなっている。
ドナルド・トゥスク首相率いる「市民連立」は政権発足前、中絶関連法を緩和すると表明していたが、議会で支持を得られず法改正を進められていない
公式統計によると、人口約3800万人のポーランドの病院で昨年実施された中絶手術はわずか900件未満だった。
だが、女性の権利団体によると、年間数万人が自宅で薬を服用したり、海外に渡航したりして中絶しているという。
こうした女性たちの中には、昨年欧州連合(EU)加盟国として初めて憲法に中絶の権利を明記したフランスに渡航する人もいる。(c)AFP