カーニー首相の自由党、カナダ総選挙で勝利 「反トランプ」に支持
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【4月29日 AFP】28日に投票が行われたカナダ総選挙で、マーク・カーニー首相率いる与党・自由党が勝利を確実にした。公共放送CBCと民放CTVが報じた。
米国のドナルド・トランプ大統領と対峙する上で、カーニー氏の経済危機への対応経験が評価された。ただ、単独過半数を獲得できるかは現時点では不明。
今回の総選挙では、対米関係が争点の一つとなった。トランプ氏が仕掛ける貿易戦争や、カナダ併合をちらつかせる発言は国民の怒りを買っている。選挙当日にもトランプ氏は併合についてSNSに投稿した。
ジャスティン・トルドー前首相の後任として先月就任したばかりのカーニー氏は、「反トランプ」を掲げて選挙戦を展開。英国およびカナダの中央銀行総裁を務めた経歴を前面に出し、貿易戦争を乗り切るための国際金融経験を有権者にアピールした。
また、米国への依存度を低減させるため、他国との貿易関係を拡大すると公約した。
選挙戦中は、「ドナルド・トランプはわが国を壊し、米国の支配下に置こうとしている」「彼らはわれわれの資源、水、土地、国をほしがっているが渡すつもりはない」などと、トランプ氏への警戒心をあらわにした。(c)AFP/Michel Comte with Ben Simon in Montreal