世界唯一のマイセトーマ研究センター、スーダン内戦で壊滅
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【4月25日 AFP】アフリカ北東部スーダンで2年以上続く内戦で、世界唯一のマイセトーマ(菌種)研究センターが破壊された。所長と専門家が明らかにした。
マイセトーマは世界保健機関(WHO)が「顧みられない熱帯病 (NTDs)」に指定しており、農業従事者での発生が多くみられる。
通常は細菌や真菌が外傷から体内に侵入して引き起こされ、皮下組織の進行性の炎症性疾患として、皮膚、筋肉、骨にも影響を及ぼす。
マイセトーマ研究センターのアハメド・ファハル所長はAFPに対し、「スーダン内戦で、研究所とそのインフラすべてが破壊された」と語った。
スーダンをはじめとする国々の多数の患者を治療してきた同センターの「バイオバンクに保管されていた40年以上にわたるデータの全てが失われた」「耐え難いことだ」とファハル氏は嘆いた。
マイセトーマ研究センターが位置するハルツーム州は先月、国軍によって、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」から奪還された。(c)AFP