DHL、800ドル超の米消費者向け国際配送を一時停止
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【4月21日 AFP】国際物流大手DHLは、米国の通関手続きの遅れを理由に、企業から米国内の個人宛てに発送される800ドルを超える小包の取り扱いを、21日から「一時的に」停止すると発表した。
「最近の米国の税関による規制変更の結果、申告価額が800ドルを超える発送物については、発送地にかかわらず、米国への輸送に数日の遅延が発生している」とDHLは声明で述べた。
ドナルド・トランプ米大統領は就任以来、広範な貿易戦争を開始し、米国の貿易赤字を解消するために友好国・敵対国を問わず高関税を課すと脅している。
その一環として、米政府は個人宛ての小包について、通関で正式な申告手続きを必要とする金額の基準を今月5日付けで2500ドル(約38万円)から800ドル(約12万円)に引き下げた。
DHLは「この変更により、正式な通関手続きが急増しており、24時間体制で対応している」と述べた。
同社は、企業間取引(B2B)の貨物については影響はないが、「遅延が発生する可能性がある」と付け加えた。
トランプ政権は特に中国を標的にしており、今月初めには中国からの小口貨物に適用されていた免税措置を打ち切った。この動きは、TemuやSheinのような低価格のオンライン小売業者を狙い撃ちしたものと見られている。(c)AFP