【4月18日 CGTN Japanese】中国東部の江蘇省無錫市ではこのほど、「デジタルヒューマン(AIで制御される人間の姿に作成されたリアルな3Dモデル)」が進行役を務める初めての記者会見が開催されました。会場では、20人余りのデジタルヒューマンによる「24時間サービス・デジタルヒューマンマトリックス」が披露されました。

 無錫市では、早い時期からAIの開発が始まり、デジタルヒューマンにとって好ましい生態系があり、インテリジェントシーンの応用が幅広く展開され、政務サービスにおけるデジタルヒューマン技術の革新的な応用が持続的に進展しつつあります。市内全体には企業サービス、政務サービス、警察事務、教育、文化・観光など20余りのデジタルヒューマンによる応用が定着し、さまざまな場面で活用されており、バーチャルキャスター、インテリジェントカスタマーサービス、業務を処理するインテリジェントガイドなどのサービスをカバーしています。

 毎年学校の入学時期が近づくと、保護者から入試対策や受験手続きに関する相談が急増し、人手によるホットラインでは対応できなくなることがあります。このため、無錫市データ局と教育局は協力して、デジタルヒューマンによるインテリジェントサービスの展開を加速しています。地元の教育政策に関する知識を事前に学習させて、意味の識別やインテリジェントな応答能力を向上させることにより、相談ピーク時の人手不足を緩和し、市民により便利で効率的なサービスを提供するようになっています。

 無錫市都市運行管理センターのデジタルヒューマンはこれまでに5000件以上の政策文書や15万項目以上の政務関連事務マニュアル、よくある質問を学習しており、業務処理をインテリジェントに支援して市民の待ち時間を短縮しています。

 無錫市データ局の責任者は、「デジタルヒューマンは情報の一方的な送信面で優れているが、複雑な質問に対応する際の回答が不十分で、言葉遣いが硬いなどの問題がある」と語っています。次の段階では、継続的な訓練とアルゴリズムの最適化により、デジタルヒューマンを速く「成長」させてその理解力と対話能力を向上させていくとのことです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News