【4月17日 AFP】米交流サイト大手メタ(旧フェイスブック)のマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は16日、同社が反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いで提訴された注目の裁判で証言し、競合サービスである写真共有アプリのインスタグラムと通信アプリのワッツアップを買収したのは「競合つぶし」のためだったとの主張を否定した。

この訴訟により、メタは買収後に世界的なアプリに成長したインスタグラムとワッツアップの売却を迫られる可能性がある。

ザッカーバーグ氏は首都ワシントンの連邦裁判所での証言3日目にして最終日、メタに改名されたフェイスブックが競争上の脅威と見なしていた存在を併呑したという米連邦取引委員会(FTC)の主張に反論した。

メタの弁護士マーク・ハンセン氏にインスタグラムとワッツアップの買収に競合相手を排除する意図があったかどうかを問われると、フェイスブックの共同創設者であるザッカーバーグ氏は「ノー」と回答。

2012年に買収したインスタグラムについては、「カメラと写真の共有体験」が魅力的だったが、「当時のわれわれのサービス(フェイスブック)と真に競合できるほどの広範なネットワークとは考えていなかった」と説明した。

2014年に買収したワッツアップについては、技術的に素晴らしいにもかかわらず、その創業者たちは「潜在的に及ぼし得る影響を最大化する」ことに「野心がない」と考えたと主張。

フェイスブックがその規模を生かし、資源を投入することで、インスタグラムとワッツアップを数十億人が利用するアプリに発展させたと証言した。(c)AFP