中国開発の小児用磁気浮上型補助人工心臓、植え込み成功
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【4月17日 Xinhua News】中国の医療チームがこのほど、小さな子どもにも応用できる磁気浮上型の補助人工心臓を開発し、7歳の末期心不全患者への植え込み手術に成功した。補助人工心臓に支えられ、患児の心肺機能は順調に回復しているという。 湖北省武漢市にある華中科技大学同済医学院付属協和医院の発表によると、同院心臓血管外科の董念国(とう・ねんこく)主任のチームが3年間かけて独自開発した磁気浮上型両室補助装置は、ポンプの重さわずか45グラムとさらなる軽量化を実現。低年齢・低体重の患児にも利用できるようになった。
磁気浮上型の補助人工心臓は第3世代とされ、これまでは成人向けに設計されたものがほとんどで、体の小さな子どもには植え込むことができなかった。新たに開発された補助人工心臓は、ポンプの駆動時に機械的な接触のあった第2世代のデメリットを克服し、心不全の患児の体内に安定した血液循環システムを構築することができる。
研究チームは推論と実験を繰り返し、第3世代を軽量化、ポンプ本体を直径2・9センチにまで小型化した。機能的にも①エネルギー消費が低く、電池の寿命が長い②安定性が高く、患者の緊急搬送にも耐えられる③ポンプの回転がより正確で、毎分1500~3600回の回転が可能-との三つの飛躍を実現。患児の血液循環のニーズに基づいて流量を調整し、過剰な血液の送り出しによる機能の損傷を避けることもできる。(c)Xinhua News/AFPBB News