スーダン内戦、子どもに対する重大事犯 2年で1000%増
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【4月15日 AFP】国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は14日、アフリカ北東部スーダンで内戦が始まってからの2年間で、子どもに対する殺害、誘拐、手足の切断などの傷害、学校や病院への攻撃といった重大な権利侵害の件数が、1000%(10倍)増加したと発表した。
ユニセフのキャサリン・ラッセル事務局長は、スーダン国軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」による2年にわたる武力衝突と避難生活により、「スーダン全土の子どもたちの生活は破壊された」と非難。「子どもに対する重大な権利侵害の数は、2年間で1000%増加した」と述べた。
たとえばユニセフがAFPに提供した統計によれば、殺害または負傷した子どもの件数は、2022年に確認された150件から、2023〜24年には推定2776件へと急増している。この数字も過小評価されている可能性が高いという。
学校や病院への攻撃も、2022年の33件から、過去2年間で約181件に増加した。
また、人道支援を必要とする子どもの数は、2023年初頭の780万人から、現在では1500万人以上に倍増している。
ラッセル事務局長は「スーダンは現在、世界で最も深刻な人道危機に直面しているが、国際社会の関心をほとんど集めていない。スーダンの子どもたちを見捨ててはならない」と訴え、「私たちには支援を拡大するための専門性と意志があるが、アクセスと持続的な資金が必要だ」と述べた。(c)AFP