【4月15日 AFP】エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は14日、米国から誤って強制送還され、自国の巨大刑務所に収容された男性について、米国に帰還させない考えを示した。ブケレ氏は、米国の移民をエルサルバドルで収監する計画をめぐり、ドナルド・トランプ米大統領との結びつきを強めている。

トランプ政権は、この男性が「行政上のミス」で国外追放され、エルサルバドルの刑務所に収容されたことを認めており、連邦最高裁判所から米国に帰還させるよう命じられている。

しかしトランプ政権は男性について、有罪判決を受けたことが一度もないにもかかわらず、エルサルバドルのギャングの構成員だと主張。

ブケレ氏も、米国への帰還要請に応じる考えを拒否。記者団に対し「もちろん、私はそんなことはしない」と述べ、「ばかげた質問だ。彼を米国に送り返す権限は私にはない」と主張した。

トランプ氏はブケレ氏に対し、「わが国への協力を感謝する」と述べ、「大した大統領だ」と称賛。

さらに、エルサルバドルで刑務所を増設するよう呼び掛け、暴力犯罪を犯した米国民の一部を同国に強制送還する計画も検討していると明らかにした。(c)AFP/Danny KEMP