【4月11日 AFP】陸上短距離の新星ガウト・ガウト(オーストラリア)が10日、男子100メートルで9秒台を2度記録し、潜在能力の高さを見せつけた。ただし、追い風参考のため両タイムとも公認記録とはならなかった。

ガウトは昨年12月、200メートルで当時16歳としては史上最速の20秒04を記録し、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)が同年齢で出した自己ベストのタイムを上回ったことで注目を集めた。

3月には豪ブリスベンで今季世界最速の20秒05を記録し、再び注目を集めた。

17歳になったガウトはこの日、パースで開催されたオーストラリア陸上選手権の100メートル予選で9秒99を記録し、決勝でも同タイムをたたき出した。

いずれも追い風参考記録となったが、東京で開催される今年の世界陸上に向けてライバルへのけん制となった。

ガウトは10秒を切ることを「目指していた」といい、「(決勝では)思い通りにスタートできなかったけれど、集中すべきことに集中した。これ以上うれしいことはない」と喜んだ。

今大会ではU-20のカテゴリーに出場し、3月に自己ベストの10秒03秒を記録した同胞のライバル、ラクラン・ケネディとの対戦を避けた。

南スーダンから移住した両親の下でオーストラリアに生まれた長身のガウトは、8個の五輪金メダルを獲得したボルトと比較されている。

ワールドアスレティックス(世界陸連)のセバスチャン・コー会長は、まれな才能を持つガウトの「育成と保護」が必要だと述べている。(c)AFP