【4月10日 AFP】スコット・ベッセント米財務長官は9日、首都ワシントンで開かれた銀行業界の会合で講演し、ドナルド・トランプ大統領は関税を通じて米経済を再構築しようとしているとして、高関税政策を擁護した。その上で各国に対し、中国との貿易関係を強化しないよう警告した。

ベッセント氏は、米国の新たな政策を受けて中国との関係強化を模索する国が出てくる可能性があるとし、「自らの首を絞めることになる」として再考を促した。

中国について、「彼らはただ生産し続け、どこかでダンピング(不当廉売)を繰り返している」と述べた。

一方ベッセント氏は、現在約70か国との間で関税をめぐる交渉を控えていると説明。トランプ氏は同盟国との間で協定を結ぶ可能性があるとした。「中国には、グループとして対応が可能になる」と話した。

トランプ氏が発動した国・地域別の関税は「上限」であり、相手国が報復措置を講じなければ、さらなる引き上げは控えられると強調。それに対し、中国は状況をエスカレートさせることを選んだと批判した。(c)AFP/Beiyi SEOW