【4月10日 AFP】2月のドイツ総選挙で第1党となった中道右派の政党連合キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と中道左派の社会民主党(SPD)は9日、連立交渉で合意に達したと発表した。新政権は5月初めにも発足する。首相に就任する予定のCDUのフリードリヒ・メルツ党首は、経済と防衛の強化を通じて「ドイツを再び前進させる」と宣言した。

メルツ氏は、ドナルド・トランプ米大統領が世界の貿易体制を混乱に陥れ、欧米間の安全保障関係の行方について強い懸念をもたらす中、欧州随一の経済大国ドイツを率いることになる。

連立合意後の記者会見でトランプ氏へのメッセージを尋ねられたメルツ氏は、防衛義務を果たし、経済競争力を取り戻すと、英語で答えた。「ドイツは軌道に戻った」とも語った。

連立協定にも、トランプ政権下で欧州の安全保障をめぐって米国の関与への懸念が高まっているのを背景に、防衛費を「大幅に」増加させる方針が盛り込まれた。

また、ロシアの侵攻によって始まったウクライナ紛争の終結に向け米国が働き掛けを強める中、「侵略者ロシアに対して効果的に防衛し、(停戦)交渉で強い立場を保てるよう、ウクライナに包括的な支援を提供する」と改めて表明した。

メルツ氏は一方、「不法移民をほぼ終わらせる」と述べ、移民問題で強硬姿勢を打ち出している極右「ドイツのための選択肢(AfD)」が支持率を伸ばしているのを念頭に、「(移民の)送還」を積極的に推進すると公約した。(c)AFP/Femke COLBORNE