【4月8日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は7日、日本製鉄による米鉄鋼大手、USスチールの買収計画について、対米外国投資委員会(CFIUS)に再審査を指示した。ジョー・バイデン前大統領は、国家安全保障上の懸念を理由に計画を阻止していた。

トランプ氏は、「USスチール買収に関してさらなる行動が適切かを判断するため、CFIUSに再審査を命じる」との考えを閣僚に伝えた。

これを受け、USスチールの株価は同日、16%高となった。

USスチール側はAFPに対し、「バイデン(前)大統領の違法な命令に訴えを起こすというわれわれの取締役会の決定が妥当と認められた」とし、「きょうのトランプ大統領の決定は、米製鉄業への新たな歴史的な投資を実現させるための極めて重要な措置」だと評価した。

一方、全米鉄鋼労組(USW)のデービッド・マッコール会長はトランプ氏の措置に異議を唱え、「買収計画がどれほど精査されるかに関係なく、米国の国家・経済の安全保障と、鉄鋼業の長期的な未来やわれわれの雇用に対する緊急の脅威であることに変わりはない」との声明を発表した。(c)AFP