【4月8日 CGTN Japanese】中国南西部の四川省に住む「90後」(1990年代生まれ)のショート動画配信者、「範十三」さんとそのチームが2カ月あまりの努力の末、このほど、有人「飛剣」(仙侠ファンタジーの世界では、仙人になる修行をする人は、レベルが上がると剣に乗って空を飛ぶことができる。空中で念力で剣を操る技をいう)の製造に成功し、短距離有人飛行を実現しました。仙侠ファンタジーの「御剣術」をほうふつとさせるシーンはSNSで大きな人気を集めています。

 範十三さんは、子供のころから、仙侠ドラマに夢中で、剣に乗って空を飛ぶのが夢だったと語りました。仙侠ファンタジーに対する熱い思いから、彼は、主に仙侠小説やドラマからインスピレーションを得て、自分が学んだ知識をショート動画の創作に取り入れることを決めました。

 有人飛行を実現したこの「飛剣」は、本質的には剣の形をした飛行体です。そのデザインは従来のドローンが持っていた十字形構造を打ち破り、非対称性設計を採用しているため、飛行中の安定性とバランスを保つのが最も大きな課題だということです。範十三さんによると、「最初は高バイパス比のターボファンエンジン20台を使ったが、推進力が足りなかったため、さらに4台を追加し、ようやく皆さんが動画で見る『飛剣』ができた」と振り返りました。

 範十三さんはまた、現在の有人「飛剣」は半完成品ながら、飛行時間は当初のわずか10秒から3分以上に延びたと明らかにしました。

 現在、範十三さんはショート動画のクリエイターであるだけでなく、多くの映画・テレビドラマの撮影チームからオファーを受け、道具の創作とデザインにも加わっています。将来の夢について、範十三さんは有人「飛剣」にAIによる音声制御とグループ制御機能を追加し、さらにインテリジェントな「霊性」を与えて、操作者の動作に応じて自動的に飛行モードを調整できるようにすることを目指しているとし、「将来、『剣で空を飛ぶ』ことが人々の生活に入り込み、現実になることを願っている」と語りました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News