米民主党、トランプ氏の国家安全保障局長解任を非難 極右の助言か
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【4月5日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領が極右陰謀論者ローラ・ルーマー氏の助言に従って国家安全保障局(NSA)のティモシー・ハウ局長を解任したとされる事態について、民主党は4日、憤りを表明した。
2011年9月11日の米同時多発攻撃は内部犯行だと主張していることで知られるインフルエンサーのルーマー氏は、ハウ氏を含む国家安全保障を担当する高官の解任を強く要求したと報じられている。これはルーマー氏が、連邦政府の最も機密性と権限が強い部門の一部にも影響力を行使できる前例のない立場にあることを意味する。
上院軍事委員会の民主党トップ、ジャック・リード氏は声明で、「トランプ大統領が極右陰謀論者の強い勧めに従い、最も優秀かつ経験豊富な高官の一人を解任したことに驚き、憤慨している」と述べた。
上院特別情報委員会のマーク・ウォーナー委員長(民主党)もハウ氏の解任を批判し、トランプ政権が民間の通信アプリ「シグナル」で、イエメンの親イラン武装組織フーシ派に対する空爆を議論するグループチャットに米誌アトランティックのジェフリー・ゴールドバーグ編集長を誤って追加した「シグナルゲート」スキャンダルに言及した。
ウォーナー氏はX(旧ツイッター)で、「信じられないくらいおかしなことだ。トランプ氏はシグナルゲートスキャンダルで米国に恥をかかせ、兵士らの命を危険にさらした人物の解任を拒んだ」「それにもかかわらず、自称『白人至上主義者』の助言に従って超党派の国家安全保障の専門家であるハウ将軍を解任した」と批判した。
下院軍事委員会の民主党議員団は共同声明を発表し、ハウ氏とウェンディ・ノーブルNSA副局長の解任を批判。「忠誠を誓っていないと極右陰謀論者に指摘」され、トランプ氏に解任されたとの報道は「極めて憂慮すべきだ」と述べた。
ハウ氏の解任が報じられた4日未明、ルーマー氏はXへの投稿で、ハウ氏とノーブル氏は「トランプ大統領に忠誠を誓っていないため解任された」と述べた。(c)AFP