米国の「一部にはならない」 グリーンランド新首相
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【3月31日 AFP】デンマーク自治領グリーンランドのイェンスフレデリク・ニールセン新首相は30日、ドナルド・トランプ米大統領がたびたび言及しているグリーランド併合案について、米国の一部になることはないと言明した。
トランプ氏は30日のNBCニュースのインタビューでも、「グリーンランドを手に入れる。そう、100%だ」と語った。
これに対し、ニールセン首相はフェイスブックへの投稿で、「トランプ大統領は米国が『グリーンランドを手に入れる』と言っている。はっきりさせておこう。米国はグリーンランドを手に入れない。われわれはどこにも属していない。自分たちの未来は自分たちで決める」と述べた。
トランプ氏の掲げた併合案はここ1週間、米国、デンマーク、グリーンランド間の緊張を高めている。28日にはJ・D・バンス米副大統領がグリーンランドの米軍施設、ピツフィク宇宙軍基地を訪問。その際の記者会見で、デンマークは「グリーランド住民のために良い仕事をしていない」と述べたバンス氏に対し、デンマークの外交筋は即日、その「口ぶり」を批判した。
一方、デンマークのメッテ・フレデリクセン首相は今週、王国と自治領の「団結を強化する」ためにグリーンランドに滞在するとしている。
グリーンランド議会に議席を持つ5政党のうち4党は28日、連立政権を樹立することで合意した。
グリーンランドの主要政党はいずれも独立を目指しているが、その道筋については意見が分かれている。トランプ政権の圧力を受け、4党は早急に連立政権の樹立に踏み切ったが、早期独立を主張する政党「ナレラク」は唯一、参加を拒否した。(c)AFP