活況を呈する生花産業・中国
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【4月10日 Peopleʼs Daily】冬の日に江蘇省(Jiangsu)宿遷市(Suqian)王官集鎮(Wangguanji)にある胡蝶蘭のテーマパーク「胡蝶蘭大世界」を訪れると、20万平方メートルの「スマート・マルチスパン(連棟式)温室」に色とりどりの胡蝶蘭が咲き誇っている光景が目に映る。
農作物の種子取引や農業技術開発を行う新進企業「江蘇国澧農業科技」の曹国峰(Cao Guofeng)総経理は「現在、当社では300種以上の胡蝶蘭を栽培し、10種類以上の苗を生産している。年間で、植物組織の培養で増やした苗(組織培養苗)を6000万株以上、畑などに植えるための苗(植え付け苗)を1200万株以上生産しており、2023年の年間生産額は3億2000万元(約64億9000万円)に達している」と紹介した。
近年、中国の多くの地域が花の生産基地の建設に力を入れ、品種改良水準の向上に継続的に取り組んでいる。今や中国は、世界最大の花の生産国だ。中国の生花小売市場の総規模は23年に2165億8000万元(約4兆3922億円)に達している。
そのうち実店舗での総売上額は986億5000万元(約2兆円)、電子商取引の売上規模の方はこれを上回る1179億3000万元(約2兆3916億円)に達し、生花小売市場の総規模の54.5パーセントを占めている。
「中国花卉(かき)協会」の統計によると、中国はカーネーションとユリの世界最大の生産国で、コウシンバラと菊の生産量では世界第2位だ。
現在、中国の花卉栽培面積は約150万ヘクタール、花卉産業の従事者は500万人を超えた。花卉産業は新たな経済成長の原動力となっている。
王官集鎮党委員会の熊広賢(Xiong Guangxian)書記は「胡蝶蘭大世界プロジェクトは『リーディング企業+基地+農家』という発展モデルを採用し、周辺の農家と協力して500人以上の雇用を創出している」と紹介する。
地元・苗圩村(Miaowei)の村民・単梅(Shan Mei)さんは「ここで花に水をやったり、草むしりをしたり、植木鉢に植え替えたりして、年間3万元(約60万8400円)以上の稼ぎがある。それに家からも近い」と喜んでいる。
胡蝶蘭ビジネスは、地元の農場での宿泊や摘み取りの農村体験ツアーにも火をつけている。現在、胡蝶蘭大世界プロジェクトは第2期建設の最終段階にあり、完成すれば、周辺地域のさらに多くの村民を豊かにすることが期待される。
夜明け前の午前4時、雲南省(Yunnan)昆明市(Kunming)の「斗南花卉市場」はすでに活気に満ちている。まだ露に濡れた色とりどりの花がトラックで運び込まれ、荷降ろしされる前に卸売業者に買い取られ、全国各地に送られる。同時に、50以上の国や地域に輸出もされている。
午後1時、「昆明国際花卉オークション・センター」では、1500種類以上の生花のオークションが時間通りに開始される。2000キロ以上離れた「北京花卉交易センター」では、花の取引業者が指先ひとつで生花の入札を行うことができる。当日購入した花は、翌日には航空便で北京に届く。
生産地と販売地の情報共有化により、調達の中間工程が短縮され、コストが低下し、流通を加速させ、手頃な価格で生花が入手できるようになった。その結果、花は次第に祝祭用の贈り物から、我々の日常生活を彩る消費財へと変化した。
また、生産と流通販売の活況は、花の輸出入貿易の急速な発展も促した。中国は今や世界の重要な「花の貿易国」となっている。
税関総署の統計によると、23年の中国の生花の輸出入貿易額は7億1000万米ドル(約1043億7000万円)に達した。そのうち、輸出額は4億3800万米ドル(約643億8600万円)で、輸出先は119の国と地域となっている。また輸入額の方は2億7200万米ドル(約399億8400万円)で、前年比15.95パーセント増加し、輸入元は57の国と地域だった。
河南省(Henan)開封市(Kaifeng)では「菊花文化祭」が開催され、同市のイメージをアピールし、イベント経済の発展のプラットフォームとなっている。
江西省(Jiangxi)井岡山市(Jinggangshan)では「井岡山国際ツツジ祭」が開催され、ツツジが総合的な観光ブランドとなった。
近年、ますます多くの場所で花をテーマにした展示や活動が催され、農業と観光と文化との総合的な発展が促進され「花を愛でる経済」に新たな活力が生まれている。
24年に四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)で開催された「成都世界園芸博覧会」では、世界各地の特色ある花々が庭園芸術をさらに引き立て、多くの観光客を惹きつけた。
この博覧会には国の内外から延べ1000万人を超える観光客が訪れ、同市の花や園芸関連事業者数は5万5000以上に、花や園芸関連の生産額は130億元(約2636億4000万円)以上に増加した。
「中国花卉協会」の張引潮(Zhang Yinchao)秘書長は「世界園芸博覧会を通じて、中国は花卉産業の発展と生態文明建設の成果を世界に示した。合理的な戦略的配置、完全な産業チェーン、積極的なイノベーションとアップデート、高品質・高効率、地域の協調的発展を可能にする現代的な花卉産業システムの構築が、この産業の質の高い発展をさらに促進するだろう」と話している。(c)PeopleʼsDaily/AFPBBNews