【3月22日 CGTN Japanese】ベトナムメディアが14日に報じたところによると、ベトナムのトラン・ホン・ハー副首相は、中国商飛集団(COMAC)製リージョナルジェット機C909(旧称ARJ21)のベトナム国内での認証を推進するため、交通省に対し、法改正を提案するよう指示しました。

 ベトナム民間航空局のウェブサイトによると、同局の調査チームは今年1月に中国商飛集団を訪問し、現地でC909の調査を実施しました。ベトナムの国営通信社ベトナムニュースエージェンシー(VNA)が13日に伝えたところでは、ベトナム民間航空局が政府に提出した調査報告書は、C909が既に12の航空会社に160機納入され、就航以来、延べ1916万人の旅客輸送の実績を持ち、重大事故や安全上の問題を起こしていない点を強調するとともに、中国製航空機導入の円滑化を図るため、関連規定の見直しを提言しています。

 ベトナム民間航空局の調査では、中越両国の耐空性基準の差はわずかであるため、航空機不足に直面している同国が中国の設計・製造基準を認めることで、航空業界に新たな成長機会が生まれると評価しています。また、政府に対して中国商飛機のベトナム国内での運航に関する規定を改定することを提案するとともに、建設省と交通運輸省に対しても、中国機の設計・製造認証を承認し、中国民用航空局や商飛集団との連携強化を促すよう提案しています。

 ロイター通信のこれまでの報道によると、中国商飛はベトナムを潜在市場と位置付け、昨年2月にはクアンニン省バンドン県のバンドン国際空港でC919とC909の展示とデモンストレーション飛行を行い、この2機種をベトナム側にアピールしていました。

 ブルームバーグ通信は昨年12月、世界的な航空機の納入遅延とボーイングのストライキによる生産停止が続く中、中国商飛が受注拡大の機会を捉えつつあると報じました。現在エアバスとボーイングの受注は2030年代後半まで埋まっている状況だということです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News