【3月20日 AFP】カナダのメラニー・ジョリー外相は19日、中国がここ数週間でカナダ国民4人の死刑を執行したと発表した。カナダ政府は中国に寛大な処置を求めていたが、無視された形だ。

ジョリー外相はオタワで「われわれは中国でカナダ人に対して行われた処刑を強く非難する」と記者団に語った。

家族からのプライバシー保護の要請により、事件の詳細については話すことができないと述べた。

在カナダ中国大使館はカナダ日刊紙グローブ・アンド・メール宛ての声明で、「麻薬関連犯罪は、社会に極めて有害であると世界的に認識されている重大な犯罪だ」と述べ、このカナダ人らが麻薬犯罪で有罪判決を受けたことを示唆した。

「中国は常に麻薬関連犯罪に厳しい罰則を科し、麻薬問題に対して『ゼロトレランス』の姿勢を維持している」と続けた。

ジョリー外相は先週退任したジャスティン・トルドー前首相と共に、中国に寛大な処置を求めていたと述べた。

中国は死刑の統計を国家機密としているが、アムネスティ・インターナショナルなどの人権団体は、毎年数千人が中国で処刑されているとみている。(c)AFP