【3月18日 AFP】国境なき記者団(RSF)は17日、ドナルド・トランプ米政権が、政府出資の放送局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)などを解体する動きを進めていることについて、世界中で拘束されているジャーナリスト9人を含め、記者らが危険にさらされる恐れがあると警告した。

トランプ氏は14日、外国向けに情報を発信している国際放送機関を統括する「米グローバルメディア局(USAGM)」の機能を縮小する大統領令に署名。16日以降、VOAをはじめとする政府系放送局で多数の職員が休職処分を受けている。

RSFのティボー・ブルタン事務局長は声明で、「RSFは、世界中のUSAGMの職員や、現在、報道活動により国外で収監されている9人のジャーナリストが直面しているリスクについて警告する」と述べた。

さらに、「トランプ政権は恐ろしいメッセージを発信している。中国やロシアのような権威主義的な政権は今や、プロパガンダを野放しで拡散できるようになったということだ」と指摘。今回の決定は、アゼルバイジャン、ベラルーシ、ミャンマー、ロシア、ベトナムで収監されているUSAGMの9人のジャーナリストを「見捨てる」行為であり、報道に携わっている「数千人が失業し、危険にさらされることになる」と訴えた。

USAGMは、東西冷戦時に当時のソ連のプロパガンダに対抗するために米政府が設立したラジオ・フリー・ヨーロッパ/ラジオ・リバティー(RFE/RL)や、中国・北朝鮮など、検閲が厳しい国々に情報を提供するために設立されたラジオ・フリー・アジアなども統括している。(c)AFP