【3月17日 AFP】北マケドニア東部コチャニのナイトクラブで16日未明、火災が発生し、59人が死亡した。当時はヒップホップのコンサートが開かれており、会場は若者であふれていた。当局はステージ演出の花火が出火原因とみている。

当局によると、約155人が負傷し、国内の病院に搬送された。うち22人が重体だという。重症者の一部はブルガリア、ギリシャ、セルビア、クロアチアの病院に移送された。

パンセ・トシュコフスキ内相は、死亡者のうち3人、負傷者のうち20人以上が未成年だったと述べた。

また、販売されたチケットは250枚だったが、火災発生時には約500人が会場にいたと明らかにした。

クラブでは人気ヒップホップデュオ「DNK」のコンサートが行われていた。歌手1人が死亡し、もう1人は負傷した。ギタリスト、ドラマー、バックアップシンガーも死亡した。

コンサートに参加していた若者は地元メディアに、「火災は午前2時30分ごろに起きた。ステージ上の花火が天井の発泡スチロールに引火した。爆発音が聞こえ、屋根が崩れた」と語った。「一つしかない出入り口に殺到した」という。

現場を視察したトシュコフスキ内相も、「コンサートの照明効果に使用された」花火が出火原因の可能性があるとし、「燃えやすい素材でできた天井に燃え移り、火はその後、会場全体に急速に広がり、濃い煙が発生した」と語った。

その後の記者会見で内相は、クラブは無許可営業だったとして、「汚職」と「賄賂」が火災に関連しているか当局が捜査していると述べた。

内相によると、クラブのオーナーやイベントの主催者ら20人以上が捜査対象となっており、うち15人がすでに身柄を拘束されている。この中には救助サービスの元責任者と経済省の政務次官も含まれているという。(c)AFP/Darko DURIDANSKI, with Camille BOUISSOU in Belgrade