【3月12日 AFP】パキスタン南西部バルチスタン州で11日、450人超を乗せた列車を武装勢力が襲撃し、乗客を人質に取る事件が起きた。軍が100人以上を救出したが、運転士ら3人が死亡。武装勢力のメンバー16人も殺害された。

列車は午前9時ごろ、同州クエッタを出発し、北西部カイバル・パクトゥンクワ州ペシャワルに向かっていた。両駅間の所要時間は30時間強。

午後1時ごろ、列車がシビ県を走行していた際、武装勢力が列車を襲撃。事件発生後、直ちに犯行声明をメディアに出した分離独立勢力、バルチ解放軍(BLA)は、列車に突入する前に線路を爆破したことを明らかにした。声明は「列車を迅速に掌握し、全乗客を人質にした」としている。

モヒシン・ナクビ内相は、治安部隊が100人以上を救出し、「テロリスト」16人を殺害したと述べた。治安筋はAFPに対し、治安部隊と武装勢力の間で激しい銃撃戦があったとした。

クエッタ近郊のマチ駅の救急隊員や鉄道職員は、列車の運転士のほか、警察官と兵士が各1人死亡したと話した。

解放された乗客の女性(32)は、「父と兄と一緒に乗っていた時、武装勢力に人質にされた。私は解放されたが、彼らはまだ残っている」と語った。(c)AFP/Maaz Khan