【3月10日 AFP】北大西洋条約機構(NATO)に加盟する欧州諸国による米国製兵器への依存が、過去5年間で大幅増加した。スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が10日発表した調査結果で明らかになった。

欧州のNATO加盟国の武器輸入は、過去5年間で倍増しており、そのうち60%超を米国製が占めた。

この実績は、欧州連合(EU)諸国がトランプ米政権による外交政策の変化に対応し、域内の防衛力を強化していることと符号している。

2020~24年に世界最大の武器輸入国となったのはウクライナだった。

米国は世界最大の武器輸出国としての地位を堅持し、世界の武器輸出の43%を占めた。2位のフランス(9.6%)を大きく引き離している。

同期間、欧州のNATO加盟国による武器輸入は、15~19年との比較で105%増加した。SIPRIで武器移転を専門とするマシュー・ジョージ氏は、「ロシアの脅威への対抗のため欧州諸国が進める再軍備を反映している」と説明した。

米国はそのうち64%を供給。15~19年の52%と比べて拡大した。

ピーテル・ウェゼマン上級研究員は「ロシアが好戦性を強めていることに加え、第1次トランプ政権下で大西洋間関係が緊張したのを受けて、欧州のNATO加盟国は武器輸入への依存を減らし、域内防衛産業を強化するための措置を講じている」と説明。

ただ、「大西洋をまたいだ武器の供給関係には深い歴史がある」とし、「米国からの武器輸入は増加しており、欧州のNATO加盟国は現在も500機近い戦闘機を含む多くの兵器を米国に発注している」と指摘した。(c)AFP