トランプ氏、就任後の実績を自賛 2期目議会演説
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【3月5日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は4日、連邦議会の上下両院合同会議で2期目就任後初の議会演説を行い、「米国は戻ってきた」と宣言した。就任後の矢継ぎ早の社会・経済措置を自賛する中、民主党議員が抗議する一幕もあった。トランプ氏は、政府効率化省(DOGE)を率いる実業家イーロン・マスク氏の手腕をたたえた。
2期目就任から2か月足らずのトランプ氏は、「まだ始まったばかりだ」とし、「アメリカンドリームは止められない」と述べた。
演説中、共和党議員は盛大な拍手を絶え間なく繰り返した。マスク氏に言及した際には、招待されていた同氏も立ち上がって議会に敬意を示した。
一方、民主党のアル・グリーン下院議員は、トランプ氏には医療プログラムを解体する権限はないと声を上げ、つえをトランプ氏に向けたため、退場を命じられた。別の民主党議員は、「マスクは盗む」「それはうそだ!」などと書かれたプラカードを静かに掲げた。
トランプ氏がこうした抗議に動じることはなく、就任後6週間の実績を列挙し、連邦政府の再編とウクライナ紛争の終結に向けた取り組みを加速させる考えを改めて示した。
多様性プログラムやトランスジェンダーの権利に対して文化戦争を仕掛けた結果、「わが国はもはやウォーク(目覚めている、の意。社会問題や人種差別、性差別などへの意識が高いことを示す)にならない」と語ると、大きな歓声を浴びた。
経済政策では、カナダや中国、メキシコに対する関税発動によって「若干の混乱がもたらされる」と認めながらも、関税措置を正当化した。
移民による一連の殺人事件を例示した後、メキシコの麻薬カルテルに「戦争を仕掛ける」と宣言した。
先週の会談が物別れに終わったウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領からは、「和平交渉の用意ができている」との書簡を受け取ったとし、同国の鉱物資源の共有に向けた協定にも「いつでも」署名できると述べた。
トランプ氏はまた、パナマ運河の「奪還」に加え、デンマークからグリーンランドを「是が非でも」入手する方針を改めて表明した。(c)AFP