動画:バンクシーの希少な絵画、8億円超で落札
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【3月5日 AFP】ストリートアーティストのバンクシーによる珍しい絵画が、英ロンドンのオークションで約430万ポンド(約8億2000万円)で落札された。サザビーズが4日に発表した。
バンクシーの作品「原油(ベトリアーノ)」は、スコットランドの画家ジャック・ベトリアーノの代表作「ザ・シンギング・バトラー」を再解釈したもので、オークションはベトリアーノの死が発表された翌日に行われた。
ベトリアーノの「ザ・シンギング・バトラー」は、風の強いビーチでイブニングドレスを着たカップルが、傘を差した執事とメイドに付き添われながら踊る様子を描いている。この作品は2004年にオークションで74万4800ポンド(約1億4000万円)で売却され、スコットランド画家の作品の最高落札額を打ち立てた。
同作はモネやゴッホをしのぐ英国で最も売れた複製版画となり、バンクシーが自身の絵画でそのロマンチックな物語を覆すインスピレーションを与えた。
「有毒なビーチ」とも呼ばれるバンクシーの作品には、踊るカップルの後方に沈没する石油タンカーと、有毒廃棄物の入ったドラム缶を浜辺に運ぶ防護服を着た2人の男性が追加されている。
同作はポップパンクバンドBlink-182の共同創設者である米国のミュージシャン兼レコードプロデューサー、マーク・ホッパス氏によってサザビーズで売却された。
サザビーズはオークション前に「バンクシーは彼のトレードマークであるユーモアと皮肉を使って、環境、汚染、資本主義の風景など、21世紀の差し迫った問題に取り組む作品を制作した」と述べた。(c)AFP