【3月3日 AFP】米カリフォルニア州ロサンゼルスで2日、第97回アカデミー賞授賞式が開催され、ショーン・ベイカー監督の『ANORA アノーラ』が作品賞を受賞した。

『アノーラ』は、ニューヨークの性産業従事者の女性が、ロシアのオリガルヒ(新興財閥)の息子と結婚し、その後に直面するドラマチックな日々をテーマに据えた作品。性労働を繊細に描きつつ、悲哀とユーモアを絶妙なバランスで共存させ、アカデミー賞の投票者を魅了。最高賞の作品賞の他、監督賞、脚本賞、主演女優賞など最多5部門での受賞を果たした。600万ドル(約9億円)というハリウッド映画としては少ない予算で、大きな成果を上げた。

『アノーラ』で主演女優賞に輝いたマイキー・マディソン(25)は受賞スピーチで「夢がかなった」と述べ、「ロサンゼルスで育ったが、ハリウッドはいつも遠くに感じていた。今日ここに立っていることは、本当に信じられない」と手に持ったメモを読みながら述べた。

受賞者スピーチに数回臨んだベイカー監督は、低予算で制作される独立系作品への支援を呼び掛けた。

アカデミー賞最有力候補とされていた『教皇選挙』は、8部門でノミネートされていたが、結果は脚色賞での受賞のみという結果で終わった。

■主要部門の受賞結果

<作品賞>
『ANORA アノーラ』

<主演男優賞>
エイドリアン・ブロディ 『ブルータリスト』

<主演女優賞>
マイキー・マディソン 『ANORA アノーラ』

<助演男優賞>
キーラン・カルキン 『リアル・ペイン~心の旅~』

<助演女優賞>
ゾーイ・サルダナ 『エミリア・ペレス』

<監督賞>
ショーン・ベイカー 『ANORA アノーラ』

<脚本賞>
ショーン・ベイカー 『ANORA アノーラ』

<長編ドキュメンタリー賞>
『ノー・アザー・ランド 故郷は他にない』

<国際長編映画賞>
『アイム・スティル・ヒア』

(c)AFP/Huw GRIFFITH