【3月1日 AFP】(写真追加)ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は2月28日、米ホワイトハウスの大統領執務室で衝突したドナルド・トランプ氏との関係はまだ修復可能との見解を示した。トランプ氏は会談中、ゼレンスキー氏がロシアとの和平を拒んでいると批判し、同氏に声を荒らげた。

ゼレンスキー氏はトランプ氏お気に入りの米FOXニュースとのインタビューで、トランプ氏との関係を修復できるかと問われると、「もちろんだ」と回答。米ウクライナ関係は「2人の大統領だけのものではない」と述べた。

さらに、ウクライナは自国よりもはるかに強大なロシアとの戦いで米国の支援を切実に必要としていると訴え、「あなた方(米国)の支援がなければ難しいだろう」との認識を示した。

トランプ氏とゼレンスキー氏が大統領執務室で衝突する異例の事態を迎え、ロシアの侵攻を受けるウクライナに大規模な支援を行うという米国の政策は崩壊した。

見苦しい口論は米国内外の報道陣の前で繰り広げられ、トランプ氏とJ・D・バンス副大統領はゼレンスキー氏に対し、「感謝」することもなく、提案された停戦条件を拒んでいると非難。

トランプ氏は「あなたは今、(交渉の)カードを持っていない」「ディール(取引)するか、われわれが手を引くかのどちらかしかない。われわれが手を引けば、あなたはとことん戦い続けることになるが、厄介な状況になるだろう」と主張した。

ゼレンスキー氏はその直後、ホワイトハウスを後にした。米メディアは、米高官が退去を求めたと報じている。

トランプ氏はSNSに「彼(ゼレンスキー氏)に和平の準備ができれば戻ってこられる」と投稿。

同日その後、ゼレンスキー氏が交渉で「強く出過ぎた」と主張し、ロシアとの紛争を長引かせたがっていると批判した。

だが、ゼレンスキー氏は謝罪を拒否。FOXニュースに対し、「悪いことをしたとは思わない」が、報道陣の目の前で口論すべきではなかったと述べた。(c)AFP