ドキュメンタリーでハマス幹部の息子起用 英BBC、謝罪
このニュースをシェア
【2月28日 AFP】英BBCは27日、パレスチナ自治区ガザ地区に関するドキュメンタリー番組で語り手を務めた少年がイスラム組織ハマス幹部の息子であったことが判明し、制作上の「重大な欠陥」として謝罪した。
BBCは、今月17日に放送されたドキュメンタリー『ガザ:戦争地帯で生き延びる方法』を配信サービスから削除し、「重大かつ有害な誤り」を認め、即座に調査を開始した。ナレーションを担当した少年は、ハマスの元農業副大臣の息子だったとされている。
BBCは、この「容認できない」誤りについて、制作会社と責任を共有すると述べた。
独立系制作会社はドキュメンタリー制作中、この少年とハマスの関係の有無について「何度も」書面で尋ねられていたという。
BBCはプレスリリースで、「放送後、制作会社は少年の父親がハマスの副農業大臣であることを知っていたと認め、またこの事実をBBCに伝えていなかったことも認めた」とし、「その事実を突き止められずにドキュメンタリーを放送してしまったことは、BBC自身の失敗である」と述べた。
制作会社は、少年の母親に「わずかな謝礼」を支払ったことも明らかにした。これについてBBCは、ハマスに直接的・間接的に金銭が渡っていないことを確認中だとしている。
この事実が明るみに出ると、強い反発が巻き起こり、ロンドンのBBC本社前では抗議デモが行われた。
また、ドキュメンタリーを配信サービスから削除した決定についても批判を招いた。サッカー元イングランド代表FWのギャリー・リネカーさんら、500人以上のテレビおよび映画関係者が「政治的動機による検閲」と批判する公開書簡を送った。
書簡には、「この作品は、想像を絶する状況下で生きるパレスチナの子どもたちの実体験を伝える、極めて貴重な視点を提供しており、沈黙させられることの多い声を広める、重要なジャーナリズムの一環である」と訴える内容が記されていた。(c)AFP