中国のフィジー支援、収益を得られて環境保護にも有効なキノコ栽培技術を伝授
このニュースをシェア
【3⽉5⽇ Peopleʼs Daily】フィジーでは中国の援助による菌草技術モデルセンター(以下、センター)が2014年に、両国の指導者の後押しにより設立された。菌草技術とは草を収獲してからキノコの培地に使う、中国で開発された技術を指す。同センターの林興生(Lin Xingsheng)氏は「巨菌草(キノコ栽培に使える大きな草。中国語の『菌』はキノコの意)の成長は驚くべきもので、11月には1日に5~8センチも伸びます」「われわれの敷地は3ヘクタールで、『植物-キノコ-動物』の循環を形成する現代農業科学技術パークを建設しました。このほかにも、約10ヘクタールの菌草用の草の栽培地があります」と説明した。
フィジー農業・水道省の現場指導員であるアテレニ・カロウマイラ・ブイナケロ(Ateleni Kaloumaira Vuinakelo)氏は菌草技術をフィジーに導入した人物の一人だ。フィジーの人々は中国人専門家の指導により、ヒラタケなど10種類以上の食用キノコを育てる技術を身に付けた。ブイナケロ氏は「菌草技術はフィジーの農業を変えました。高品質の食用あるいは薬用のキノコを育てるだけでなく、良質な飼料として畜産業をけん引することができます。フィジー人が貧困から抜け出し豊かになる『金の鍵』です」と語った。
フィジーでは川による土地の浸食が深刻だ。ナンディ(Nadi)郊外で約1ヘクタールの農場を経営するサント・クマール(Sant Kumar)氏は、「政府は毎年巨額の資金を河川整備に投入しましたが、効果はほとんどありませんでした」と説明した。
クマール氏はある研修会で、巨菌草は根が発達しており、土を固めて保護することができると聞いた。そこで「物は試し」と、農場が面する川岸に巨菌草を植えてみた。クマール氏によると、「根は密集した網のように、肥沃(ひよく)な土壌をしっかりつかみます」という。クマール氏の農園の川岸では今や、巨菌草がびっしりと生えて川の浸食を阻止している。
良いことはそれだけではなかった。クマール氏は川岸に生えるマンゴーの木を指さした。実がびっしりとなっている。巨菌草には、果樹栽培に適した土壌を作り出す働きもある。クマール氏の農園はキノコ栽培用の草と果物の販売で、かなりの収入を得ているという。
巨菌草が栽培されている土地では、土壌流失率がトウモロコシ畑に比べて97.05%から98.9%減少し、土壌からの水量喪失率が80.0%から90.9%減少したとの統計もある。また、センターの関係者によると、巨菌草には塩害が発生した土地を回復させる働きもある。
センターは現在までに50回以上の養成クラスを開催し、菌草技術を身に付けた人は2700人以上に達した。周剣(Zhou Jian)駐フィジー中国大使は、「菌草技術は南南協力のモデルプロジェクトであり、106の国と地域に広がっています。国連(UN)が掲げる持続可能な開発目標(SDGs、Sustainable Development Goals)の17項目のうちの13項目に貢献することができます。多くの国の貧困脱却と生態保護に役立つ中国の知恵による貢献です」と述べた。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News