【2月27日 AFP】デンマークの住宅建設現場で、推定4000年前の木柱が環状に並べられた状態で出土した。考古学者は英国の古代遺跡「ストーンヘンジ」と関連がある可能性を指摘している。

45本の木柱が見つかったのは、北西部の町アース。木柱は約2メートル間隔で配置され、直径約30メートルの円を描いている。

地元ベスティマーランド博物館で修復管理を担当するシゼル・ワーリン氏はAFPの取材に電子メールで応じ、「一生に一度の発見だ」とし、「英国のストーンヘンジとの強い結び付きを示している」と述べた。

英イングランド南部のストーンヘンジにある二つのストーンサークル(環状列石)は、紀元前3100〜1600年に設置されたと考えられている。

デンマークの考古学者らは、アースで発見された遺跡にも内側に環状に並べられた跡があるかどうかを調査している。

ワーリン氏は、デンマークのボーンホルム島でも太陽信仰の一環とみられる環状木柱列がいくつか発見されていると説明。

アースで発見されたのは「適切な調査が行える初めての大きめの遺跡」だという。

今回見つかった環状木柱列は、紀元前2000年ごろのものと推定されるが、ワーリン氏は、正確な年代や何のために建てられたのかなどを調べるため、研究チームは24日に詳細な調査を開始したと明らかにした。

ワーリン氏によれば、建設現場ではまず、青銅器時代初期(紀元前1700〜1500年)の集落や、長となる人物の墓や青銅の剣も見つかった。

「私たちが発掘を進めると、予想通り、住居と柵の一部が見つかり、巧みに計画された、やや楕円(だえん)形をした構造部の入り口部分であることがすぐに判明した」とワーリン氏は説明した。

ワーリン氏は発見された陶器や墓には他の地域からの影響が見られるとし、今後の調査で、この地域と、ストーンヘンジを建てた他地域の人々との関連性を見つけ出したいとの考えを示している。(c)AFP