JFK暗殺時の警護官、死去 93歳
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【2月25日 AFP】1963年に当時のジョン・F・ケネディ米大統領が銃撃された際、銃声を聞いてとっさにリムジンに飛び乗り、身をていしてケネディ氏を守ろうとした大統領警護隊(シークレットサービス)の元警護官、クリント・ヒル氏が21日、死去した。93歳。シークレットサービスが公表した。
ヒル氏はカリフォルニア州の自宅で亡くなった。ヒル氏についてシークレットサービスは、ケネディ家と、その他4人の大統領への「揺るぎない献身と並外れた奉仕」をたたえた。
1963年11月22日、ケネディ氏がテキサス州ダラスを訪れた際、ヒル氏はファーストレディのジャクリーン氏の護衛チームに加わっていた。
オープンカーに乗っていたケネディ氏がリー・ハーベイ・オズワルドに狙撃されると、後続車に乗っていたヒル氏は、夫妻の盾になろうとリムジンの後部に飛び乗った。
大統領暗殺という悲劇的な出来事は、ケネディ氏夫妻が搭乗するリムジンのトランクにヒル氏が飛び乗る姿を捉えた報道写真によって人々の記憶に残ることになった。
ヒル氏が夫妻に覆(おお)いかぶさったまま、車は病院に向かい、そこでケネディ氏の死亡が確認された。
後にヒル氏はCBSの報道番組「60ミニッツ」のインタビューで、「もう少し早く反応していたら」と振り返り、「あの時のことは死ぬまで悔やみ続けるだろう」と語っている。
回顧録「Five Presidents(5人の大統領)」では、歴代大統領ドワイト・アイゼンハワー、ケネディ、リンドン・ジョンソン、リチャード・ニクソン、ジェラルド・フォードを警護した体験についてつづっている。(c)AFP