ドイツ総選挙、最大野党会派が勝利 極右AfDは歴史的躍進
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【2月24日 AFP】ドイツで23日、総選挙が投開票され、最大野党会派の中道右派「キリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)」が第1党となり、CDUのフリードリヒ・メルツ党首が次期首相に就任する見通しとなった。極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は第2党に躍進した。
メルツ氏は、ドナルド・トランプ米大統領が急速かつ破壊的な変化を推進していると警告し、「世界はわれわれを待ってはくれない」として、次期連立政権の早期樹立を求めた。
トランプ氏がロシアに接触し、北大西洋条約機構(NATO)の将来に疑念を抱かせる中、メルツ氏は欧州の防衛力強化が必要だと強調。「米国から何が出てくるかについて、まったく幻想を抱いていない」と述べた。
ドイツでは難民申請者による事件が頻発し、移民と治安をめぐる懸念が高まっている。これを追い風にAfDは得票率を20%以上と、前回の選挙からほぼ倍増させた。
日本時間24日午前5時時点の得票率予想では、メルツ氏のCDU/CSUは28%以上を獲得。オラフ・ショルツ首相の社会民主党(SPD)は16%で、歴史的敗北を喫した。
AfDは、現時点では野党にとどまる見込みだ。他政党はAfDを権力から遠ざけ、非協力の「防火壁」の背後に置くことを誓っている。
一方、トランプ氏の盟友イーロン・マスク氏らの支持を得たAfDのアリス・ワイデル共同代表は、「歴史的な」結果を自賛。CDU/CSUと共に政権の座に就く準備ができていると改めて語った。(c)AFP