カナダが4か国対抗で優勝 政治的緊張関係の米国下す NHL
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【2月21日 AFP】北米アイスホッケーリーグ(NHL)の4か国対抗は20日、決勝が行われ、延長戦の末にカナダが3-2で米国を下し、優勝を果たした。
米国のドナルド・トランプ大統領からカナダが「51番目の州」になることをやゆされ、その政治的緊張に包まれていたこの一戦で、カナダはコナー・マクデビッドがミッチ・マーナーからのパスを受けて決勝ゴールを決め、母国に勝利をもたらした。
1月に退陣を表明し、トランプ氏からは「州知事」呼ばわりされたカナダのジャスティン・トルドー首相は、カナダチームの勝利後、「われわれの国も試合も奪えない」とX(旧ツイッター)に投稿した。
両チームは15日に行われたラウンドロビンでも対戦しており、このときは9秒間に3度の乱闘が起きる激闘の末に米国が3-1で勝利したが、大一番ではカナダが勝利を収めた。
試合の最優秀選手に選ばれたマクデビッドは試合後、この勝利の醍醐味(だいごみ)は何か聞かれると、「自分たちにとって何を意味するか分かった上で、反応を見ることだ」と回答。続けて「五輪の金メダルではないが、自分たちにとっては世界を意味する。全員が懸命に戦った。特別だ」と語った。
トランプ氏は試合前に米国チームへ激励の電話をかけ、さらにソーシャルメディアではカナダが米国の「51番目の州」になることを望むという投稿を繰り返していた。
カナダ・モントリオールで行われた15日の試合では、トランプ氏がカナダ製品に関税を課す大統領令に署名したことを受け、カナダファンが米国歌にブーイングをした。
一方、米ボストンで行われたこの日の決勝では、カナダ国歌へのブーイングはわずかしか起きなかった。(c)AFP