【2月18日 Xinhua News】中国山西省晋中市楡次(ゆじ)区にある烏金山李寧国際スキー場は、春節(旧正月)の連休が過ぎた今も、各地から訪れた大勢のスキー愛好家らでにぎわっている。

 その一人、江さんは「子どもの頃、ここは鉱山だと聞かされていたので、まさかスキー場になっているとは思いもよらなかった」と語った。

 同区烏金山鎮の王飛(おう・ひ)副鎮長は「十数年前まで鎮内には炭鉱が7カ所あり、石炭や建材、危険化学品、冶金などの企業がひしめき合っていたが、資源の乱開発で山の植生は破壊され、樹木がまばらになり、多くの土地が放棄された鉱山跡となってしまった」と語った。

 王氏によると、同区は1億元(1元=約21円)以上を相次いで投じ、地域の実情に合った方法で鉱山管理を実施。高木や低木、草花を組み合わせた植生回復技術を用いて、約400ムー(約27ヘクタール)に及ぶ荒廃した山の緑化に取り組んだ。

 北京冬季五輪の成功に伴い、国内の氷雪産業の市場規模は拡大を続けている。同区の責任者の張英傑(ちょう・えいけつ)氏は、区では恵まれた立地を生かし、氷雪経済を新たな成長分野に据えたと紹介。氷雪スポーツや氷雪文化、氷雪設備、氷雪観光など産業チェーン全体の発展を促進し、「冷たい氷雪」を「熱い経済」に変える取り組みを全力で推し進めると述べた。

 2023年から24年の雪の季節に、市内にあるスキー場の来場者数は約25万人、売上高は25%増の2200万元に上り、社会的利益と経済的利益の同時成長を実現した。(c)Xinhua News/AFPBB News