【2月17日 AFP】韓国当局は17日、中国の新興企業「DeepSeek(ディープシーク〈深度求索〉)」が開発した高性能の生成人工知能(AI)「R1」について、ユーザーデータの取り扱いに関する審査が完了するまで、国内のアプリストアでの配信を停止したと発表した。

ディープシークが先月リリースしたR1は、先行する米国製AIに匹敵する性能を低コストで実現し、関係者らに衝撃を与えた。しかし、多くの国でユーザーデータの取り扱い方法をめぐる懸念が高まっている。

個人情報保護委員会のチェ・ジャンヒョク副委員長は記者会見で、「法律の準拠状を確認するため、同社の個人データの取り扱いについて徹底的に調査する」と述べ、それまでの間、国内のアプリストアでの配信を中止したと説明した。

同委員会のプレスリリースによると、ディープシーク側は「韓国国内のプライバシー法に対する考慮が一部不足していた」ことを認めているという。

17日時点で、米アップルの韓国アプリストアでは、ディープシークのアプリがダウンロードできなくなっていた。ただし、すでにダウンロード済みのユーザーは引き続き利用できる。

こうした状況を受け、韓国の個人情報保護委員会は「慎重に使用するよう強く勧告する」とし、個人情報の入力を避けるよう呼び掛けている。(c)AFP