中国は「美しき生物多様性」の保護に尽力
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【2⽉10⽇ Peopleʼs Daily】生物多様性は人類の生存と発展の重要な基盤だ。中国では、北京市(Beijing)内と広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)内でいずれも2022年に開園した国家植物園(China National Botanical Garden)と華南国家植物園(South China National Botanical Garden)が、生物多様性の研究と科学知識普及の基地になった。そして、その他にも多くの国家植物園が開設されることになった。
国家植物園にとっては来園者に自然の美しさを示すだけでなく、植物の種を守ることも大きな役割だ。中国は野生植物の種類が最も豊富な国の一つだが、うち絶滅の危機に直面する種は4000種余りに達し、国家重点保護野生植物リストには約1200種が登録されている。国家植物園に移殖された植物は1万7500種に達した。植物群について系統的に収集し、完全な保護を行い、高水準の研究と持続可能な利用を推進することは、希少種の保護や生態系の維持、人が生態系から各種の恩恵を得ることに役立つ。
生物多様性を保護するためには、遺伝資源バンクの構築が重要だ。国家植物園の「国家植物遺伝資源バンク」を例にとると、研究者は前後して12の省レベル行政区で調査を実施した。収集したサンプルの中にはキハダ、ツルマメのような希少種もある。植物遺伝子を保存し伝承していくことは、現代にとっても遠い未来にとっても価値がある。
生態環境と生物多様性の保護は、すべての人が参画し、共に推進し、共に享受する作業だ。中央政府・生態環境部は、「全国民行動」を強調している。政府が主導し、企業が積極的に行動し、大衆が広く参画する生物多様性保護の仕組みを構築することは、生物多様性の保護を社会の主流にし、管理能力を現代化するために必要だ。誰もが環境保護について責任を負う。口先だけではなく、誰もがしかるべき貢献をせねばならない。
中国では多くの植物園が全国民のための自然教育の拠点となり、人々の自然に対する愛や責任感を引き出している。国家植物園は2023年以来累計60回、専門家を招いて科学知識や重要な学説や発見を分かりやすく説明する授業を開催して、生物多様性保護の理念を多くの人に広め、生物多様性についての素養を高め、国民による保護行動がより大きな進展を遂げるよう注力してきた。
生物多様性の喪失と生態系の退化は全世界の人類の生存と発展にとって重大なリスクだ。自然は待ってくれない。人類も座して待つことはできない。中国は「生物多様性条約(Convention on Biological Diversity)」を最も早く締結した国の一つであり、世界の生物多様性保護でけん引役を務めている。国家植物園は国立公園などと共に現地保護と移殖保護を有機的に計画することで、中国の生物多様性保護能力を著しく高め、世界の生物多様性管理が新たな段階に上がることを後押ししている。
生態が興れば文明が興る。人と自然が調和して共生する生き生きとした絵巻が中華の大地に徐々に広がり、清潔で美しい世界を共に建設し、人と自然の生命共同体を築くために中国はさらに多くの力を注いでいく。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News