■日本のテレビ番組が世界へ

日本の放送局も、海外での自社コンテンツのプレゼンとマーケティングに長(た)けてきたと、放送コンテンツ海外展開促進機構(BEAJ)の杉山真喜人氏は指摘する。

そうした例として、フランス・カンヌで開催されるテレビ業界のコンテンツ見本市「MIPCOM」などの国際イベントへの参加が挙げられるという。

日本の放送局は以前から、番組コンセプトを海外に売り込み、成功を収めてきた。米国の「America's Funniest Home Videos」やその英国版「You've Been Framed」の番組コンセプトは「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」内の「おもしろビデオコーナー」だ。

日本の一部ドラマも海外で人気を博している。日本テレビのオリジナルドラマ「Mother」は、トルコでのリメークを経て、現在約50か国で放送されている。

BEAJの秋山大事務局長は、欧米の視聴者は、アジア人俳優が出演するドラマの視聴に慣れ、ストーリーを重視するようになってきたと指摘。「SHOGUN 将軍」は日本にとっての「ゲームチェンジャー」だったと話した。

TIFFCOMの池田氏も、この考えに同意した。

細部にまでこだわった侍の時代劇が主流のエンターテインメントになり得るということは、日本のコンテンツにポテンシャルがある証拠だと述べた。(c)AFP