【1⽉31⽇ Peopleʼs Daily】中国は外資の進出でネガティブリストの制度を導入している。ネガティブリストとは、外資の中国での事業展開を禁止したり制限を設けたりする業種の一覧で、逆に言えば、ネガティブリストにない業種ならば外資の中国進出は自由だ。

 ネガティブリストはまず、2013年に設立された上海自由貿易試験区(Shanghai FTZ)で導入された。該当業種は190だった。上海自由貿易試験区を対象とするネガティブリストは翌2014年には139業種に減らされた。2015年には広東(Guangdong)、天津(Tianjin)、福建(Fujian)に自由貿易試験区3か所が追加され、自由貿易試験区計4か所に適用されるネガティブリストは122業種になった。

 2016年には自由貿易試験区以外の地域も対象とする「全国版ネガティブリスト」が導入された。3回目のネガティブリスト改訂は2017年に実施され、「全国版」は63業種に減らされ「自由貿易試験区版」は95業種になった。

 2018年の第4回改訂、2019年の第5回改訂、2020年の第6回改訂、2021年の第7回改訂の結果、「全国版ネガティブリスト」に記載されたのは31業種で、「自由貿易試験区版」では27業種になった。第7回改訂では、「自由貿易試験区版」が指定する製造業の業種はゼロになった。そして2024年に施行された第8回の改訂では、「全国版ネガティブリスト」でも製造業に対する制限が撤廃された。

 習近平(Xi Jinping)国家主席はボアオ・アジアフォーラム(Boao Forum for Asia)2018年年次総会の開幕式で、「外資出資比率の制限、特に自動車業界の外資制限をできるだけ早く緩和する」と宣言した。そして2018年には特殊用途車両と電気自動車などの新エネルギー車、2020年には商用車、2022年には乗用車の製造業での外資出資比率の制限が撤廃された。

 製造業分野での外資参入の障壁を撤廃した背景には、ますます多くの科学技術分野で「追随して走る」から「先頭で走る」への転換が加速したために、開放をさらに拡大する自信が強まったことがある。また、中国が製造業のハイエンド化、スマート化、グリーン化の発展の推進に力を入れ、国際協力を拡大しようとしていることがある。

 今の世界では、協力とウィンウィンでこそ素晴らしいことや大きなことを成し遂げられる。中国の取り組みである世界発展を支持する八つの行動の一つとして、後発開発途上国に対して見返りなしで開放を拡大することがある。重要な措置の一つとして、中国と国交のある後発開発途上国の商品については、輸入関税を撤廃している。2030年までに、中国の発展途上国からの合計輸入額は8兆ドル(約1260兆円)を超すと見込まれている。

 改革開放は中国と世界が共に発展し進歩する歴史的プロセスだ。中国は一貫して協力とウィンウィンに力を入れ、中国式現代化の新たな成果で世界の発展に新たなチャンスを提供し続ける。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News