【1月23日 AFP】(更新)24日に行われるボクシング世界スーパーバンタム級4団体タイトルマッチを前に、統一王者の井上尚弥と挑戦者のキム・イェジョン(韓国)が22日、横浜市内で会見を行った。

この試合はもともとサム・グッドマン(オーストラリア)が井上に挑戦する予定だったが、グッドマンがけがでキャンセルしたことを受け、WBO同級11位のキムが直前で急きょ代役に決まった。

2度の延期の末に対戦相手が変更になるという混乱の中でも、集中力に影響を与えなかったという井上は、「10日前に相手が変更というのは対応しきれない選手もいるかと思う。ただ自分はどんな相手でも自分のボクシングを一致させる引き出しを多く」持っていると自信をのぞかせた。

井上は、昨年サウジアラビアの「リヤド・シーズン」とスポンサー契約を結んで春にはラスベガスで試合を行う予定となっており、今年後半にはサウジで試合を行う可能性もある。

国外で注目を集めるためにもキムを倒さなければならないことを承知している井上は「今年、米国そしてサウジと、また海外進出になってくるので、明後日の試合はすごく大事な試合という位置付けがあります。リヤドとの契約をして、自分としてもこの後のボクシングキャリアを加速させていきたいと思っているので、対戦相手が代わろうとも、自分がやることは変わらない」と述べた。

一方で、プロモーターのボブ・アラム氏は、井上が今年「ラスベガスの大きな会場」で試合をする話し合いが進行中であると述べた。井上は2021年6月のマイケル・ダスマリナス(フィリピン)戦以来、日本国外で試合をしていない。

アラム氏は「ナオヤはボクシングの顔。そのボクシングの顔を自分の国に連れて来られるのは、とても大きなことだ」「米国の誰もが、ボクシングに興味がある人は誰もが、井上が米国に来て試合をすることに興味を持っている」と述べた。

戦績は井上が28戦全勝(25KO)、キムは21勝(13KO)2敗2分け。(c)AFP/Andrew MCKIRDY