【1⽉8⽇ Peopleʼs Daily】中国・山東省(Shandong)東営市(Dongying)とその周辺に広がる勝利油田では、エネルギー関連の新たな取り組みが続いている。同油田の萊113地区には巨大な白いタンクがある。二酸化炭素注入1ステーションの范少偉(Fan Shaowei)ステーション長は「(二酸化炭素を回収して利用あるいは貯蔵する)CCUSのタンクで、二酸化炭素100トンを貯蔵することができます」と説明した。二酸化炭素を採油層に注入する。すると、二酸化炭素は岩石内の微小な隙間の原油と入れ替わる。そうして二酸化炭素を地下に封じ込めることができ、同時に石油やガスの産出効率が高まる。

 太陽光や風力による発電出力は、その時その時の自然の状況により大幅に低下することがある。石油やガスを産出する勝利油田ではそのような場合にすぐに火力発電に頼れる柔軟性がある。そのため自然エネルギーの利用を大胆に導入しやすい。勝利油田の太陽光発電の設備容量は435メガワットに達し、年間発電量は5億キロワット時を超えた。石油やガスを生産するために使う電力のうち、グリーン電力の割合は23%を超えた。

 勝利油田では、電力システムの安全性と安定性を向上させるために、「源網荷儲(発電源、電力網、需要側、蓄電)」を統合したエネルギー管理体制が構築された。勝利油田電力分社の劉玉林(Liu Yulin)社長は、「需給の正確なマッチングを促進して、同時に、電力コストを下げました」と述べた。勝利油田の「源網荷儲」一体化運用は2024年上半期、電力コストを9349万元(約19億6000万円)削減した。

 シ博市(「シ」はさんずいの右側が「巛」の下に「田」)、Zibo)高青県(Gaoqing)唐坊鎮(Tangfang)にあるCCUS事業の施設では、中国石油化工(シノペック、SINOPEC)傘下の中国石化斉魯石油化工からパイプラインで送られてきた二酸化炭素が地下に注入されている。勝利油田CCUSプロジェクト部の于法珍(Yu Fazhen)マネージャーによると、勝利油田では2億トン以上の二酸化炭素を地中に封じ込めることができる。この事業の本格稼働の開始は2022年8月だった。

 勝利油田では現在、13地区でCCUS技術が導入されており、累計150万トン余りの二酸化炭素を地中に封入した。各地区での1日当たりの産油量はプロジェクト実施前の220トンから442トンに増加した。

 地下に貯蔵するのは炭素だけではない。勝利油田探査開発研究院の羅紅梅(Luo Hongmei)首席専門家は、地下数千メートルの石油やガスの採掘後の岩盤を圧縮空気の貯蔵場所にする技術を開発した。電力使用量が低い時には電気エネルギーを利用して空気に圧力をかけて地下に送り込む。電力消費のピーク時には、空気を放出してタービンを動かすことで発電する。

 勝利石油管理局の孫永壮(Sun Yongzhuang)執行役員は、新エネルギー利用の取り組みの目的は「クリーンで低炭素、安全で高効率な新型エネルギーシステムの構築を加速して、石油やガスの増産や貯蔵事業の発展の可能性を広げることです」と説明した。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News