【12⽉29⽇ Peopleʼs Daily】ペルーは中南米で最も早く中華人民共和国と国交を樹立し、最も早く全面的戦略パートナーシップを締結し、最も早く中国と包括的自由貿易協定を締結した国だ。ここ数年来は両国の指導者の戦略的けん引により、中国とペルーの各分野での協力は実り多い成果を収め、一連の実務協力プロジェクトはペルーの経済発展や民生の改善を力強く後押ししている。

 ペルーの首都リマ(Lima)から約500キロ離れたトルヒーリョ市(Trujillo)にあるカンポソル社のブルーベリー農場は収獲の最中だった。同社が中国市場に進出したのは2009年で、対中輸出商品の種類と量は増え続けてきた。人気商品にはブルーベリー、アボカド、ブドウなどがある。

 2010年には中国とペルーの自由貿易協定が発効し、2国間貿易成長の推進器となった。中国とペルー両国は今年6月、自由貿易協定の高度化交渉が実質的に完了したと発表した。中国に輸出されるペルーの商品は、自由貿易協定のおかげで種類も増えた。ペルーはすでに中国に対するブルーベリーとアボカドの第1位の供給国で、キヌア、ブドウ、マカ、アルパカ製品なども中国で人気を集めている。中国とペルーはペルーの冷凍果物などの中国輸出などについても協議しているという。

 カンポソルの中国法人のルイス・バナンテ(Luis Miguel Baanante Cerdena)社長は、「自由貿易協定はペルーの生産者に新たなチャンスを創出し、ペルーの農業の発展を推進しています」「中国は弊社にとって、成長が最も速く潜在力が大きな市場になりました」などと述べた。同社は中国への輸出を増やすために、2017年に上海(Shanghai)にオフィスを設けた。現在では同社の販売ネットワークは中国のほとんどの地域をカバーしている。

 中国とペルーの経済は相互補完性が強い。両国が共に努力したことで、中国は現在まで10年連続でペルーにとって最大の貿易相手国であり、ペルーは中国の中南米における第2位の投資先となった。2023年には両国の貿易総額が376億9100万ドル(約5兆6700億円)に達した。ペルー側の統計によると、ペルーの対中輸出は過去14年間で325.9%増加した。年平均成長率は13.2%だ。

 中国とペルーの貿易の活性化は、多くのペルーの中小企業に新たなチャンスをもたらしている。ペルーのアルパカ毛製品ブランドのウォームパカは中国国際輸入博覧会(輸入博、CIIE)に第1回の2018年から連続して出展し、中国人消費者に好まれるようになった。同ブランドは中国の大型商業施設30か所以上に出店しており、電子商取引販売も開拓している。年間販売数はすでに3万件を超えた。

 ペルー輸出業者協会のフリオ・ペレス(Julio Perez Alvan)会長は、「2010年から現在までで、ペルーの非伝統的商品(従来は貿易量が少なかった商品)の輸出全体における中国の順位は9位から5位に上昇しました。このことは両国の経済協力の巨大な潜在力を示しています」と述べた。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News