【12月9日 AFP】米ミュージシャン兼プロデューサーのジェイ・Zさんから性的暴行を受けたとして、被害者の女性が8日、裁判所に訴えを起こした。訴状によると、2000年に当時13歳だった女性は、同じく性的暴行の罪で起訴された米ラッパーでプロデューサーのショーン・コムズ被告とジェイ・Zさんから暴行を受けたとされる。ジェイ・Zさんは事実無根だと否定している。

女性は、2000年9月のMTVビデオ・ミュージック・アワード(VMA)の打ち上げパーティーで、ジェイ・Zさんとコムズ被告から性的暴行を受けたと主張している。

女性はすでにコムズ被告を提訴していたが、今回新たにジェイ・Zさんも訴えた。これまでの訴状でジェイ・Zさんは「有名人A」として記載されていた。原告の氏名は公開されていない。

女性の主張によると、コムズ被告とジェイ・Zさんの暴行を別の有名人が傍観していた。またアフターパーティーには他にも多くの人がいたが、誰も止めようとしなかったという。

訴えを受けてジェイ・Zさんは、原告の代理人を「卑劣な人間」と非難し、原告の主張を否定した。ジェイ・Zさんはレコードプロデューサー兼起業家の富豪で、妻は同じくミュージシャンのビヨンセさん。

「ディディ」や「パフ・ダディ」の名で知られるコムズ被告をめぐっては今年9月、複数の女性を性的に虐待したり、脅迫や暴力によって薬物を使用したセックスパーティーに強制的に参加させたりしたとして、3件の罪で起訴された。また10月には、性的暴行や性的搾取の被害者120人以上が訴訟を起こす構えだと伝えられた。(c)AFP