【12月9日 AFP】ジョー・バイデン米大統領は8日、ホワイトハウスで演説し、追放されたシリアのバッシャール・アサド大統領は「責任を問われるべきだ」と述べる一方、同国情勢の混乱はシリア人が自国を再建するための「歴史的な好機」だとの認識を示した。

モスクワに逃亡したと報じられているアサド氏について記者から尋ねられたバイデン氏は、「責任を問われるべきだ」と語った。

一方で、「アサド政権から独立し、新憲法を持つ主権国家への移行を確立するために、国連主導のプロセスも含め、シリアのあらゆるグループと連携していく」とし、米政府として再建を支援する意向を示した。

ただし、勝利を収めた反政府勢力に参加しているイスラム過激派グループについては監視下に置かれると警告。「アサドを倒した反政府勢力の中には、テロと人権侵害の前歴を持つものもある」と述べた。

さらに、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が「間隙(かんげき)を縫って勢力を盛り返そうとするだろう」と予測、「われわれはそれを許さない」と強調した。8日には米軍がシリア内のIS拠点を攻撃したと明らかにした。(c)AFP