ロシア、派兵の見返りに北朝鮮の核開発支援 NATO事務総長
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【12月5日 AFP】北大西洋条約機構(NATO)のマルク・ルッテ事務総長は4日、ウクライナ侵攻を続けるロシアが北朝鮮に対し、派兵の見返りとして核・ミサイル開発計画を支援しているとの認識を示した。その上で加盟国に対し、ウクライナに不利となっている戦況を打開するため、十分な武器を送るよう呼び掛けた。
ルッテ氏はNATO外相会合後の記者会見で、「ロシアは武器供給や派兵の見返りとして、北朝鮮の核・ミサイル開発計画を支援している」「こうした展開は朝鮮半島を不安定化するだけでなく、米国さえも脅かす恐れがある」と指摘。ドナルド・トランプ次期米大統領の就任前に、ロシアと北朝鮮の同盟が米国にもたらすリスクを強調した。
米国の同盟諸国は、米国がウクライナ支援を継続することはトランプ氏の利益にもなるとして同氏を説得する方法を模索している。
ルッテ氏は「ロシア、中国、北朝鮮、イランの連携強化は、ウクライナ紛争の危険の拡大など、われわれが直面する脅威のグローバルな性質を浮き彫りにしている」と指摘。
「ウクライナ紛争の流れを決定的に変えるために、十分な支援を提供しなければならない」「われわれは、より多くの同盟国が重要な弾薬と防空システムを提供するために何ができるかについて議論した」と続けた。
疲弊したウクライナ軍が武器供給や兵員の不足に苦しむ中、ロシア軍は前線に沿って進軍。トランプ氏の就任が近づくにつれ、戦況はますますウクライナに不利となっている。(c)AFP