介護職員の「八段階等級制度」導入はいつ実現するか
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【12月2日 CNS】「多様な方法で人材を誘致し、産業と教育の深い融合を推進する。学校と企業が連携して学生を募集し、共同で育成、オーダーメイドの教育プログラムを構築し、職業学校(技能学校を含む)や一般の大学卒業生が介護サービス分野で活躍するよう支援する。」11月21日、貴州省(Guizhou)民政庁を含む12の部門が共同で発表した「介護サービス人材チームの強化に関する実施意見」には、このような介護人材の育成加速策が盛り込まれている。
2023年末時点で、中国における60歳以上の人口は2億9000万人を超えた。民政部が10月21日に発表したデータによれば、2024年第2四半期末の時点で、全国の介護サービス施設は41万か所、そのうちコミュニティ介護サービス施設は36.9万か所にのぼり、2019年と比較してそれぞれ1倍、1.2倍増加している。高齢者による介護施設や介護サービスの需要は日増しに高まっており、供給との不均衡が顕著となっている。
中国政府は「銀髪経済(シルバーエコノミー)」の発展を強く推進し、関連政策を相次いで打ち出している。2024年1月15日には、「銀髪経済を発展させ、高齢者福祉を増進するための意見書」が国務院弁公室から発表された。これは、銀髪経済発展を支持する初の国家レベルの政策文書であり、2024年の政府活動報告にも「高齢者用品やサービスの供給強化」「銀髪経済の積極的推進」が明記された。
銀髪経済を発展させるには、まず介護人材の育成が重要な課題となる。しかし現在、介護サービス業界では「人材の採用が難しく、定着率も低い」という問題が広がっている。介護人材はその数が不足しているだけでなく、高齢化や低学歴、スキル不足といった課題も抱えている。このような状況を受け、各地の民政局や人事社会保障局は、大学や職業学校、技能学校、民間のトレーニング機関に働きかけ、さまざまな形で介護人材の育成を支援している。
2023年末には、民政部を含む12の部門が共同で「介護サービス人材チームの強化に関する意見」を発表し、介護人材の採用・育成・活用・定着に向けた包括的な計画を提示した。この文書では、「介護職員を対象とした試験的導入として、職業技能等級制度を改善し、特級技師や主席技師という職務(ポジション)を新設すること」を提案している。この制度では、新たに見習い工を補足し、見習い工、初級工、中級工、高級工、技師、高級技師、特級技師、主席技師という「八段階等級」の職業技能制度を構築し、より高いスキルを持つ介護人材の育成を目指す。
北京市労働保障職業学院の副教授であり、老年サービス・マネジメント学科の責任者を務める談玲芳(Tan Lingfang)氏は、八段階等級制度は介護職員のキャリアパスを広げ、職業的な成長機会を増やすと語る。この制度を通じて、職員はスキルを高めることで、より高い技術等級に昇進し、より高い地位や収入を得ることが可能となる。
北京市大興区の介護施設で働く劉心爽(Liu Xinshuang)氏は、大学卒業後3年間、現場で介護職を続け、認知症・要介護エリアのサービスリーダーとして表彰された経験がある。彼女は日々、技能向上に努め、標準化されたサービスを目指している。
現在、劉氏は北京市民政局が認定する「介護職員」の資格試験に挑む準備をしているが、八段階等級制度に関しては、「まだ具体的な実施方法が明確ではなく、どこでスキル等級を評価してもらえるのか分からない」と指摘する。また、政府が企業の「星級評価」と制度を関連づけることで、企業がこの制度を推進する意欲を高めてほしいと願っている。
一方、北京市昌平区の介護施設でプロジェクトマネージャーを務める楊婷(Yang Ting)氏は、「現在、職称制度はまだ整備されていない」とし、介護職員の多くは40~50代の農村出身者で、職称評価を受けることは少ないと指摘する。「もし職称評価制度がしっかり機能しなければ、大卒以上の介護職員は2年も続けられない場合が多い」と述べている。
談氏は、八段階等級制度が人材育成を強化し、評価メカニズムを構築する助けになると期待している。具体的には、評価の主体や管理メカニズムを明確にすることで、企業にも評価の自主権が与えられるという。
2024年6月には、人力資源社会保障部が「銀髪経済の発展を支援する通知」を発表し、技術スキル人材の育成を強化する方針を示した。これには、重点企業の労働力支援、スキル評価の自主実施支援、関連資格試験や職称審査の支援、スキルコンテストでの専用部門の設立などが含まれる。
江蘇省(Jiangsu)では、2023年に介護職の専門職資格を医師や看護師、薬剤師と同列に位置づける制度を全国に先駆けて導入した。
談氏は、介護分野での人材不足はキャリアパスの狭さと密接に関連していると指摘し、「八段階等級制度が整備されれば、介護サービスの質を向上させ、職業の成長機会を広げることができる」と述べている。(c)CNS/JCM/AFPBB News